飲んで覚えるワイン

ワインエキスパートを受けようとしている人が「試験対策」と言いつつ飲むだけ

飲んで覚えるイタリアワイン:バジリカータ州 Aglianico del Vulture【FEUDI DEL VESCOVO 2017】

ワインエキスパート試験の受験を決断し、参考書を買った後「ああ、受けるなんて言うんじゃなかった」と絶望することが何度かありました。
例えば、「イタリア」のページをめくったとき。

フランスは「シャンパーニュ」「ブルゴーニュ」「ボルドー」……と地域別に編集されているのに、イタリアは20州全部一つのセクションに投げっぱなし。
伝え聞くところによると「わりとどの州も試験に出る」まじかよ。
ピエモンテトスカーナだけであっぷあっぷなのに……。DOCG何個あると思ってんだ!!!!

 

幸い一次試験まで、時間だけはあるのでワインを飲んで不安をまぎらわすことにします。
ブログにしておけば後見返して思い出せるだろう、多分……。

勉強中ということでお粗末なコメントは多めに見てやってください。

 

本日のワイン:フェウディ・デル・ヴェスコヴォ FEUDI DEL VESCOVO Aglianico del Vulture 2017

参考小売価格:1400円
産地:イタリア・バジリカータ州(DOC:アリアニコ・デル・ヴルトゥレ)
品種:アリアニコ
購入元:東急百貨店 渋谷東急フードショー
インポーター:日本リカー株式会社

f:id:zweisleeping:20201103002318j:plain

www.tokyu-dept.co.jp

  

リニューアルほやほやのマークシティ地下で手頃なワインを探していたところ東急百貨店「お薦め赤ワインベスト10」コーナーを発見。イタリアワインもたくさんランクインしているなか、唯一DOCの帯がついていたのが7位のこの子。お持ち帰りさせていただきました。

 

楽天やアマゾンでも買えそうです。

 

 

 

バジリカータ州

ザ・イタリア南部。イタリア半島をブーツに例えると土踏まずの部分。

ワインの生産量は多くなく、欧米でも決して知名度の高くない産地でありながらアリアニコ Aglianico を使ったワインは「イタリア南部を代表する偉大な赤ワイン」。

観光地としても世界的に知名度が低かったようですが、2018年にNew York Timesが「2018年に訪れるべき52の観光地」に掲載してちょっと有名になったみたい。

石灰岩に掘られた「マテーラの洞窟住居」が世界遺産に登録されています。

www.nytimes.com

残念ながら「イタリア南部」といえば「貧しい」と続いてしまいがちですが、バジリカータ州はどうなんでしょう。wikipediaで少し見た限りでは、多くは作られていないワインが名産品みたいです。

バジリカータ州のDOCG(1つ)

・Aglianico del Vulture Superiore(アリアニコ・デル・ヴルトゥレ・スペリオーレ)
生産色: 赤のみ
品種: Aglianico(アリアニコ)
認定年:2010

 

生産者情報

フェウディ・デル・ヴェスコヴォはあのファルネーゼ傘下のワイナリー。神の雫でバカ売れしたカサーレ・ヴェッキオ・モンテプルチアーノ・ダブルッツォで有名なあのファルネーゼです。イタリア各地で安旨ワインを作ってるんですね、初めて知りました。


その前は地元の農協だったが破産してぶどうから小麦に転換が進んでしまっていたのを今少しずつ戻しているところだそうです。

休火山のそばの痩せた土地で、標高が600~700mと高く水はけがよい上、一年中乾いた風が吹くので農薬が必要ないとか。ワイン初心者の私にも、とにかく条件がいいことはよくわかります。

https://www.nlwine.com/winery/feudidelvescovo/

 

テイスティング

一日目:重そうだからとりあえずデキャンタージュして飲む

美味しい。アリアニコの品種特有なのでしょうか、凝縮感と酸のバランスが絶妙。樽も効きすぎていない。

アメリカのジンファンデルを思い出させる凝縮感がありながら、飲み飽きない上品さ。

 

二日目:ほぼ変化なし。うまいうまい。

 

個人的にはファルネーゼつながりのカサーレ・ヴェッキオより、こっちの方がどっしりして安心して飲めるかも。
美味しいワインをありがとうございました。